てのひらの恋とか愛
」のレビュー

てのひらの恋とか愛

波真田かもめ

日常の美しさや手から伝わる愛

ネタバレ
2025年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 波真田先生の描かれる日常の風景のなかで、出会い恋をし、共に過ごしていく恋人たちの姿がとても好きです。
どこかで見たことのあるような街の風景、部屋の姿など、自分の人生を重ねてしまうような気持ちになります。
暗い部屋での微かな明かりの描写が作品の美しさを引き立てているようで、とくに好きです。
先生の作品の登場人物は、皆魅力的でとても色っぽいのに節度があるように感じられます。

4話
二人の関係が少しずつ優しさを持ちながら進んでいき、優しく見守りたい気持ちでいっぱいです。蒼生くんが今まで一人で抱えてきたであろうつらい気持ちを幸さんの前で話すことができて本当によかった。泣くことができてよかった。幸さんは一見冷たいように見えるけど、根底に愛のある優しさを持った人で、その優しさにも蒼生くんは安らいでいたのではないでしょうか。
自転車を避ける手、優しく頭を撫でる手、勇気の出るおくすりをくれる手、肌に触れる手…、それらすべてに幸さんの優しさと愛情があり、タイトルのとおり、人の手から伝わる優しさや愛が描かれているのだと感じました。そして恋とは、愛情をくれたその人の手を恋うる心、その相手に触れたいと恋うる手なのではと思います。
人の優しさや愛情は言葉だけではなく、手や眼差し、態度や思いやりの心など、その人のあらゆる部分で現れるものであり、そういったものを思い出させてくれる作品だと思いました。この先、蒼生くんが妹さんに会えますように。幸さんとも幸せな時間が続きますように、願って止みません。
5話
愛しい妹との再会。いろいろあったであろうこれまでのことも逸らさず描き、浜真田先生は登場人物全体の人生を優しい眼差しで描いてくれます。優しすぎる蒼生くん、蒼生くんへの幸さんの優しさ、彼らの思いがこの先どうなっていくのかそっと見守りたいです。
6話
人は生きている限り変わり人生も動いて行く。それが自然な流れであっても優しさからであっても、どうにもならないこともあり胸が締め付けられます。二人のお互いへの思いが守られますように。涙がとまりません。
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