このレビューはネタバレを含みます▼
いわゆる聖女召喚モノの作品ですが、主人公は聖女様ではなく29歳中間管理職の社畜サラリーマン。
巻き込まれて異世界に(近藤主人公曰く)拉致されてしまい、その世界でも仕事がしたいと経理課に配属されるのですが、仕事が本当に生きがいのような生活です。緩々でベルトコンベア経理課の中で、きっちり経理の仕事をするあたり仕事中毒みたいな近藤さんですが、仕事の出来を宰相に認められて、結局異世界でも中間管理職を拝命してしまいました。
きっちり経理の仕事をして、クレーマー対処もできる近藤さんはカッコいい社畜だと思います。
聖女様ですが、すっかり特別扱いな上に、自分にしかできないのだという使命感から、近藤さんの忠告にキレてしまうあたり、若輩者というか何というか。あまり印象が良くありませんでした。
なんか美形男子にかまって欲しいちゃん的な白石さん。美形男子が好きなのはわかるけど。
とにかく、何をするにもお金はかかる。
その収入と支出を常に気にする近藤さんは、今まで読んできた聖女召喚モノでは新しい観点から拝読出来て、お金の工面をほかの作品でもしている人物がいるのかなぁと実感させられました。
とても現実的で面白い作品です。