初恋の義父侯爵は悪役でした
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初恋の義父侯爵は悪役でした

小中大豆/亀井高秀

普通の子が幸せになる話に勇気をもらえる

ネタバレ
2025年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ なんとも言えない不思議な魅力のあるお話しでした。まず主役のセシルが、チート能力があるわけでも目が眩むような美貌の持ち主というのでも、特別愛されキャラというわけでもない、言ってみれば普通のキャラ設定なんです。しかも前世の小説の記憶がある…といっても、何かにつけてあやふやで常に決定的なものがないという中途半端さ。

サディアスにしても超絶美貌以外はスパダリにはやや遠い感じで、ストーリーも中盤くらいまであまり危機感もなくのんびり読みました。中盤以降、急に生死に関わる大事件や陰謀に巻き込まれてスピード感で出てきます。その辺りから「あやふやな記憶」が意味を持ってきて面白くなりました。

全体的な設定や展開はあまりキラキラしくない気がしましたが、地に足がついた現実さや地味ながら好感の待てる内容で、満足感は高かったです。セシルのような普通の、その他大勢タイプ(いわゆるモブ)の主人公が頑張って幸せになるお話は、同じくモブの自覚がある私に勇気をくれました。
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