このレビューはネタバレを含みます▼
隻眼の間諜・烏咬×義弟を探し続ける林玉。幼い頃に消えた義弟・小星を探しながら王に仕える林玉は、隣国のスパイを炙り出す任を受けて自家の間諜の中から腕利きの烏咬に調査を命じるが、危険な任務の見返りに一夜抱かせて欲しいと言われてしまう。烏咬がずっと探し続けていた小星と同一人物で、任務と二人の関係が同時進行で描かれる中華風ファンタジーの義兄弟もの。絵が美しすぎる!題材とも合っていてひたすら眼福。ドシリアスかと思いきや、烏咬の中身が可愛い小星のままだったり、林玉のブラコン度が烏咬の覚悟と張るほどだったおかげで想像よりずっとライトめな進行でした。敵と味方が分かりやすくて読みやすいし、烏咬=小星がすぐ判明して互いに反発もないので恋愛要素の方が強め。任務はきっちりカタは付いているけど、描写があるのは下っぱと大将だけで、朱烈とか面白そうなキャラがあまり活かせず終わっててもったいないな。烏咬の間諜らしいところももっと見たかったし。世界観はすごくいいから、いっそ上下巻で、恋愛も任務もしっかり読みたかった。