なんかもうあーあって感じ。【コミックシーモア限定特典付き】
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なんかもうあーあって感じ。【コミックシーモア限定特典付き】

宮田トヲル

宮田先生が描く高校生カップルは至高!

ネタバレ
2025年11月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 高校の林間学校で、仲間内の罰ゲームから始まった二人の恋人ごっこ。

宮田先生の作品には珍しく、最初からラブシーンが多いなあと思っていたら、元々はアンソロジーの読み切り作品だったのですね。

読み切り短編を、時間をおいて単行本1冊のボリュームにするのは大変な作業だと思うのですが、違和感なく綺麗にまとめられているところが、さすが宮田先生という感じです。

報われない恋心をもてあましていた守谷と、何を考えているのかわからないミステリアスな多田。

恋人ごっこから始まった二人の関係でしたが、互いに惹かれ合いながらも、なかなか本当の恋人には進展しません。

多田が、守谷との恋人関係に踏み切れないのはなぜなのか?

その理由は、ぜひとも本編でご確認ください!

宮田先生にとって本作品が、高校生を主人公にした初コミックスだそうです。

『アオハル・ワンスモア』と『君に注ぐ100dB』から宮田先生の作品に入った私としては、とても意外でした。

そう思うくらい、先生の描く高校生はピュアで魅力的で「どこかで実在しているのでは?」と思うくらい、リアリティある人物造型なのですよね。

宮田先生が創り上げる物語世界は、多感な高校生との親和性が非常に高いので、また高校生が主人公の作品を読みたいなあと思う次第です。

ちなみに、表題「なんかもうあーあって感じ」の意味は最後の最後で分かるのですが、そこにも先生ならではの温かい人間模様が感じられて、なんだかホッコリして、つい笑みを浮かべてしまうのでした。
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