みいちゃんと山田さん
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みいちゃんと山田さん

亜月ねね

極めて鋭利で残酷。そして無慈悲な現実味

ネタバレ
2025年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ これは鬼才…と言っていいのか、作者さんの知人がモデルとのことなので…
いやしかし、このあまりにも無慈悲で惨く、無情で一滴の水さえ与えられないような乾いた…一切の救いが無い、それでいて残酷なまでに現実味に溢れた世界。これを描ききっている作者さんは間違いなく鬼才であろう。

この作品、まだ一巻を読んだだけだが、特に女性のキャラクターやその描写がリアリティあり過ぎて鋭利。
みいちゃんや山田さんだけでなく他のキャバ嬢もああいる、こういう人…というかマジョリティ側が大抵無慈悲なので本当に救いが無い。しかしそれがものすごく現実感がある。
しかし男性側は一貫して無個性に描かれている印象で、女性の害にならないモブか、弱い女性を搾取するモブかの2択という感じ。
某SNSでこの作品の受け取り方が男性と女性で違うという内容のポストを見かけたが、それはそれぞれの性の描写量からきているのかなと思った。
[追記]
…と思ったら2巻以降男性サイドも割と斬れ味のある描写を見せてきた。シゲオやマオ君とか4巻のアレとか…もう色々と濃すぎて本当スンマセンした、ちょっとグロ過ぎます先生…。でも佐藤君はファンタジー。

もう衝撃的すぎてとりとめのないレビューになってしまったが、斬れ味鋭い作品を求める人は是非読んでほしい。
これもう次のマンガ大賞候補上位だよ。
この絵柄でこの斬れ味…いやこの絵柄だからこそなのか…とにかく読んでくれ。もう私の語彙力では足りねえ。
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