児童福祉司 一貫田逸子
」のレビュー

児童福祉司 一貫田逸子

穂実あゆこ/さかたのり子

胸にきて考えさせられます

2015年7月13日
こういうテーマの漫画って他にも読んだことあるのですが、これは子供の立場、親の立場、それを助ける主人公達の立場がそれぞれ描かれてて良かったです。
でも虐、待が発覚しても親が逮捕されないってのは法制度に納得いきませんねー。
かなり胸にくるお話もありますが、同時にそういう日本の未熟な制度や、自己弁護しかしない親にやり切れなさを感じる部分もあります。
でもここのレビューやネットでも「親になれるかの検定設けろよ」というような(恐らくやり切れなさを誤魔化すための)台詞を見かけますが、この作品を読むと「実際に親にならないと分からない面が多々あるんじゃないか?それも含めて親は子供と供に成長するんじゃないか?でも時にはその成長が下手な親もいて、そこをフォローしたり時には厳しく接する主人公達のような人がいるんじゃないか?」と思いました。
例えばこの漫画にもあるディフィカルト・チャイルドも実際に子供に産まれたらどうなるだろう?と思います。
きっとより良い育児方法を探すとは思いますが、本当に良い親になれるのだろうか?と。
いろいろ考えさせられますねー。

あ、あと最後に主人公達の敵?役として出てきてるキャリア男性の「男のロマンー」発言はとても不快でした。敵役だから主人公達が反発する言葉をしゃべる役とは分かりますが、作者さんちょっとやり過ぎ。
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