お金





モグリの医師、でもメスを取らせたら天下一品、そして法外な手術費を請求する……
本作にも貫く政治(実際の政治、医師社会の政治と大人の事情)や人として下らない人たちを漫画の中でメタファーとして描く手法。
手塚先生自身が非常に厳しい状況の中で描いた作品だと思います。
サザエさんの漫画家が国民栄誉賞をとりながら、これ程の作家には受賞なし。
お金、というどうしようもないモノと人に、不信感とあきらめ、切なさを描こうとしながら、やっぱり先生は命の幸と人を信じる尊さを描いている。
本作を読んで医師を志した者が多数いると聞く。当然だと思う。手塚先生ならではの、徹頭徹尾一貫したヒューマニズムは、読むものの機微、琴線にやさしく触れて問いかける。やっぱり先生は人が好き。大切にしなきゃあって、みんなにも自分にも言い聞かせてる。
名作の中の名作。手塚先生のマスターピースです。

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