大切な人
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大切な人

神波アユミ

『アンノウン』が前日譚ではないかと

ネタバレ
2026年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 読むべき! 『アンノウン』のキラキラが前日譚で、こちらが本編なんじゃないかと思うくらい、キラキラとドキドキが同居しています。ひぁー、変態だけど月城かっこいい! なんと言っても内田一筋なところが、その真っ直ぐさが、わざわざ描かれてなくてもバンバン伝わってきて、内田みたいに惚れられてみたいものだと思いました⋯⋯。良き。
内田も月城を好きだという気持ちが、少しずつダダ漏れになってきて、「月城が世界の全部」みたいに気持ちが溶けていくのが、見ていて美しかったです。
『特級α』はもちろん素晴らしい作品だと思うんですけど、青春期から丁寧に気持ちを掬い上げるように描かれた『アンノウン』から続く本作も名作ではないでしょうか? 単行本化したらきっと買ってしまうー!と思うくらい好き。
「離れていても幸せ」っていうお母さんのセリフに、月城が、大切なことがなんなのか、超遠距離で会えなくてもそれは問題じゃない、と気づいた時、モノローグはないんですけど、ハッとした顔が印象的でした。変態だけど(笑)、内田のことをずっと大切に思っている月城の一途さ、本当に大切なものを手に入れた内田の一生懸命な姿、内田、泣けるよね! せっかく両想いになったのに、6年間も遠距離だってことが確定してて。それでも内田が月城を手放せなくなっていく、欲張りになっていく姿が美しかったです⋯⋯。
そして神波先生の絵が、丁寧すぎて美しすぎる! 誰かわたしに酸素を⋯⋯(笑)。呼吸困難になりそうなほど、気持ちまで伝わってくる熱量のある絵は、何度もページをめくっては戻ってしまうほど美麗かつ温度のある絵でした。
単話形式だけど、読んで! 読んでください! 『アンノウン』からわかりにくいところにあったけど、見つけて読んでください! きっと心が満ち足りて、ふたりのやわらかい未来を祝福したい気持ちでいっぱいになると思います。最高の読書体験でした。何度も読みます!
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