カメレオンはてのひらに恋をする。
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カメレオンはてのひらに恋をする。

厘てく

攻め受け共に人として尊敬

ネタバレ
2026年1月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙のコミックスを購入。
爽やか年下イケメンの攻めが表現力過多な年上俳優の受けに惚れてアタックして恋愛関係を築いていく話。ちなみに攻めが重度感音性難聴で補聴器を付けてます。

商業BLレビューサイト「ちるちる」には属性として「身体障害」という項目があり、その項目に分類されている作品のほとんどが恋に至るまでの壁=身体障害でした。
それの良し悪しはさておき「そういうもの」だと捉えていましたが、今作の2人に壁が無いことはないにしろ、爽やかコミュ強同士気を遣いながら交流しており微塵も「可哀想」と感じませんでした。

以下完全に余談。すっ飛ばしていただいて大丈夫です。
仕事柄ヘルプマークを付けている方に接する機会が多いのですが、身体障害者の方は概ね以下2つのタイプが多いと感じています。

1つ、すんごく申し訳なさそうに手帳を提示してちんまりとサービスを受けられる方。
2つ、「この印籠が目に入らぬか」レベルで手帳を提示して当たり前のようにサービスを受けられる方。
1つ目は全体の約2割、2つ目が約7割程度であると、あくまで私の体感として感じています。

そして残りの1割は、今作の攻めのような方。
自身のハンディキャップを理解して必要なサービスを受けながらも、その援助を提供する側への感謝やコミュニケーションを忘れない方です。

サービスを提供する側も仕事だと割り切っていますが、ただの人間です。
あまりにもへりくだりられると心苦しいし、横柄な態度を取られればカチンときます。

作中でも描写されるように、今のケイトさんが形成されるまでには様々な苦い経験があった模様。ですが、それを無関係な他者にぶつけることなく大学生活を謳歌する姿は青春そのもので眩しくなります。

一方の受けは劇団に所属する大学3年生で売れない俳優。その理由は表現方法が大袈裟過ぎるから。
演劇関係は全くの無知ですが、伝えたいのに伝わらないことに苦悩する姿は本当に苦しそうでした。
そして、攻めとのコミュニケーションを諦めない姿には身の引き締まる思いです。

攻めと比べると文字数が少なくなってしまいましたが、とにかく「伝える」ことに人一倍の想いを持っている2人が出会い、交流し、恋をしている姿を見て思うことは「幸せになってくれ…」一択です。

どれだけ時間がかかってもいいのでこの2人の軌跡を存分に描いてほしいと心から願います。
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