金の絵筆に銀のパレット
」のレビュー

金の絵筆に銀のパレット

ARUKU

気づくとこの世界に入り込んでしまうほど‥

ネタバレ
2026年1月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても切なく苦しく、けれども読後は暖かく満たされた気持ちでいっぱいになりました‥
戦後間もない時代特有の、悲しみと希望が混在した風景が繊細で儚げな雰囲気で描かれています。

画学生として仲間と楽しく過ごしていた桃里は、肺病の為に自分だけ学徒動員に加われずに仲間たちを戦争で失い、失意と罪悪感の中で生きていて、
烏羽は謎の青年実業家で、桃里に家と暮らしを与えます。
その不思議な家は床下や蛙たちが話し、庭は桃里に様々な幻影を見せてくれます。

戦争でそれぞれに深い傷を抱えた二人の行く先を不安な気持ちで読み進めましたが、
烏羽がなぜ桃里を大切にするのか、その理由となる出会いが描かれ、桃里の辛い過去を幻影が拭い去り、
涙しながら喜びのラストを見せていただきました。
とても美しく素晴らしい作品です!
ARUKU先生、ありがとうございました!!
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