ララバイバイリリー合冊版
」のレビュー

ララバイバイリリー合冊版

わが

痛みの中で育まれる愛

ネタバレ
2026年2月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 子供のころの友人だった立輝(たつき)と愛瑠(めぐる)。かつてある事件を経て離れ離れになった二人は、運命的な再会を果たす。愛瑠は昔と変わらない距離感で接してくるが、立輝は思いを抑えきれず、愛瑠にキスをしてしまう……。

わが先生の作品にハマり、このところ立て続けに拝読してきましたが、ストーリーの密度と作品のパンチの強さでは、本作はベスト級という気がします。
愛瑠はかつて母親から暴力を受けていた過去があり、そのことが傷になっている。立輝は愛瑠を守りたいと思ってきた心優しい男子ですが、ある理由から兄との間に不和を抱えている。そんな二人が過去の痛みや現在の不安と向き合っていく過程は、胸が痛むところもありました。それでも最後にはまっすぐな愛が通じて、温かい気持ちで読み終えることができます。

重いテーマを扱っている作品です。「映画」が印象的な道具立てとして登場する本作ですが、まさに長編映画のような重量感のある作品なので、時間があるときにゆっくりと読みたいタイプのBLかも。
といっても、BLの楽しみも普通に味わえるのでそこは大丈夫です(立輝と愛瑠のいちゃついているシーンはかなりたくさん見られるので……)。世間ずれしていなくて、子供のような距離感で立輝にくっついてくる愛瑠の無邪気さも、危うい魅力があります。
シリアスな話だからあまり軽薄な言葉で語りたくない……!とは思いつつも、最後にはやっぱり「このふたり超可愛い」と言って推したくなってしまう作品です。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!