なかなか稀少な光谷さん
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なかなか稀少な光谷さん

きあま紀一

美しく光輝いているから「光」谷さん?

ネタバレ
2026年4月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙に描かれた主人公の美しさ(繊細で丁寧な描線とさらりとした色使いに作者の確かな技量とキャラクターへの愛情を感じました)が、派手な色使いで目立とうとしがちなコミック棚の中で逆に気になって手に取りました。内容も期待通りにクドくなく、構成もスッキリとまとまった佳作と呼んでいい作品かと思います。
西欧の神話に端を発するエルフという妖精(妖怪?)は、その美麗な姿と長寿が強調される形でわが国に定着しました。そして1000年生きているミミック好きの魔法使いとか、江戸時代に召喚され神社の祭神になってたりとか、現代の美食に嵌ってダイエットする羽目になったりとか、様々なバリエーションを生み出しました。本作もそうした日本型エルフの流れを汲み、齢約200歳で玄孫までいるにも関わらず美しいエルフの光谷さんが、高校に入学して「浦島さん」する姿をコミカルに、でも暖かく描いています。
さて、今回レビューに当たり丸2日かけてみっちり読み直したのですが、これ、以外に構成がしっかりしていて、意図的に3巻でまとめてるんです。作品内の時間的スパンは光谷さんの高校1年の1年間ですが、1〜10話でまず作者の描きたいネタを畳み掛け、次に追加のファンタジー世界の古馴染みたちを登場させ作品世界/設定を画定します(ここで「なかなか稀少」という言葉の意味が判明)。最後に読者がそれまで感じてきた疑問や違和感をサクサク解消していき、めでたく2年生!希望に満ちた生活はまだ続きます…という締めになります。ここで終わらせる必要は必ずしもないと思いますけど、エルフの長寿は人間との別離の悲劇に繋がりがちなので、(作者or編集者が)そういう展開を意識させる必要はないと判断したと解釈しましょう。
最後に登場人物に関する若干のネタバレを…
光谷さん:名前は時枝、異世界時はエダ、学校では美の人とも。最初にイギリス?に来て後に日本へ。関西弁で雑煮は白味噌なので京都にいた?魔力切れで70年ほど休眠していたが3年前に目覚めた。
ハルキ:光谷さんの玄孫。既婚者。最初男性かと…(汗)。母(光谷さんの曾孫)の名はソウ、兄はシズ。
ノィル·フォレスト:光谷さんの幼馴染のエルフ。米国で映画俳優をやっているが、時折日本で変身して光谷さんの同級生森として活動。
ミタカ:巳鷹山の神(天狗?)。光谷さん休眠時に彼女を預かっていた。極度の人見知りでものぐさ。酒好き。
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