サプリ
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サプリ

おかざき真里

ロングラスティング

ネタバレ
2026年4月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインが女子力低い設定にも関わらず、恋に仕事に充実してる時点で低くはないだろというお約束はありますが、海千山千シゴデキ恋愛強者の高スペックな上澄み女子達に囲まれてるので、相対的に一番不器用な女子という立ち位置です。

女だから仕事で実力を認めてもらえないとか、女が男と渡り合っていくためにとか、男女格差をやたら強調したセリフやシーンが随所にあります。マスコミ業界は男尊女卑があからさまにあるのかな?
そして、恋愛はそれに立ち向かって頑張っていく活力だと男を弄ぶのを正当化したり、自分が目をつけたのでターゲット男子との距離感気をつけてと牽制したりと女子同士の会話も毒気もあり高湿度です。

のっけからこんななので苦手かもと思いつつ「全巻無料だからもう少しだけ」と読んでるうちに、それぞれの恋愛模様が明らかになって、現実や感情の儘なら無さに苦しんでる姿が見えてくるにつれて入り込んで読むように。

そして、佐原さん。「あ、この人がミナミの運命の人になるんだな」と、初登場の時点で心が華やぎました。
色気もあり才能があって仕事も尊敬できる。でも掴みどころがなく心許なくて、関係も気持ちも曖昧にしてたミナミが、自分がどうありたいのかを自分の中ではっきり決めた時、女の子から女性になったんだと思います。『青春の影』という歌(特に2番の歌詞)に重なるものを少し感じました。

佐原さんのほうはというと、彼が潜在的に求めていたものーーー大きな木のようにそこにあり続ける揺るぎのなさ、安心して横になれる木陰への憧れーーーそれをミナミが内包しているのをどこかで感じ取っていたんでしょうね。ミナミにとっての佐原さんも、カメラマンとしてのアイデンティティがしっかりある大人の男性であり自分の気持ちを誤魔化せない人(その点が恋人としては辛く厳しい)なので同様の存在だったんだと思います。
紆余曲折を乗り越えた2人の築いた関係が穏やかに輝いている、いつまでも心に残る余韻にあふれた作品でした。
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