このレビューはネタバレを含みます▼
雪積もる小さな町で起こった猟奇的な殺人事件。身体が切断された女子高生と、犯人として自首してきた親友の女子高生。闇に抗う2人の少女たちを描いたお話。
猟奇的な殺人シーンから始まり、マコとミヅキそれぞれの視点でこの事件が描かれます。そこには、子供の意思は無視され、性を搾取されたり弄ばれたりと、大人たちにいいように扱われる無力な少女たちの哀しい闘いの様子が丁寧に表現されていました。あんなにもがき苦しんでも、助けてくれる人は現れず、マコは自分の命を絶ってしまう。そしてそんな彼女の気持ちを汲んだミヅキは自らの人生を犠牲にしてまで、彼女のために復讐を誓う。そしてその復讐劇は、大人の手を借りずに自分たちで行う。二人の強い結び付きと、大人が作った社会に対する絶望が手に取るように伝わります。
徒花とは、見た目は華やかだが、成果や中身が伴わない物事を意味するという。ミヅキが描いたシナリオはセンセーショナルであり、世間の注目は浴びただろうけど、マコに対する盗撮などの性に関する罪は問われなかった為、暁は軽微な罪にしかならなかった。だけれども、全てを明らかにして彼を貶めることより、性を搾取されたマコの尊厳を守るために、性に関する部分を全て消し去ろうと思った彼女の策略は成功したのです。徒花と呼ぶのは、彼女たちの想いを知らない愚者たちだけだと思います。ようやく頼れる大人に出会ったのが、全ての物事が終わった後だということにも虚しさを感じました。