ヒモと恋のすむところ【電子限定描き下ろし付き】
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ヒモと恋のすむところ【電子限定描き下ろし付き】

幸田みう

憎めない凸凹カップル。

ネタバレ
2026年5月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 都会で一人、平凡に暮らすうみ君。取り立てて孤独と云うことも無いけれど、物足りない寂しさはある。恋愛にも疎く、誰かに癒されたいと云う心のざわつきは常にあった。街を歩けば人、人、人で溢れていても知らない人ばかり。何かあれば手を差し伸べてはくれようとも、その結び付きは一期一会。その流れでいけば、カイとの出会いも深く交わることもなかったのだが。
このカイと云う男。女の子の部屋を渡り歩くヒモ的クズ。そんな二人が出会った場所はコイ○ランドリー。今宵寝る場所を探していたカイは、唐突に初対面のうみ君に、しばらく置いてくれと頼みます。普通の常識では有り得ない発言。そう、この男。こういうことをシレッと言える。そして、これにOKしたうみ君もヘン。ここで二人の、今までの生き方がわかります。カイはラッキーと喜び、うみ君は自宅に人が来てくれた事実に浮かれます。そんな二人の同居は、まるで合宿のよう。一宿一飯の恩義とばかりに身体の関係を迫るカイに、付き合ってもいないのにそんな事は出来ないとうみ君。今まで何かしらの対価を差し出していたカイにとっては新鮮な答えであり、生き方の定義を考えさせられる一滴の雫となって心に落ちていきます。
互いに憎からず思いながら、今までのズレを徐々に埋めていく二人。後半、カイがインスタグラムでうみ君に告白するシーンは、あのカイが
切迫感満載でグッとくるのですが。せっかくの一番最高のあそこで、飛び込んで来たうみ君のせいで涙マックスの私の気持ちは、一気に笑い弾けました。さらに、カイの夢を馬鹿にすること無く背を押したうみ君のおかげもあって、ポーンと世に出て働く気になってくれたはいいけれど、あの職業も不安定だもんなぁ。しかしまぁ、しっかり者で贅沢無縁のうみ君が隣に居れば基本、人生基盤は磐石でしょう。
もしも、二人が出会って無かったなら。カイは長い人生を無駄に使い果たしていただろうし、うみ君は色彩の無い漠然とした人生だったかも。それでいったら二人とも、互いに互いを幸せに出来た上げ○ンでしたね。
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