傍観者の恋【初回限定ペーパー付】【電子限定特典付】
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傍観者の恋【初回限定ペーパー付】【電子限定特典付】

吉田了/ナツ/あき

心が揺さぶられるってこう言う事

ネタバレ
2026年7月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「傍観者」という一言に目が留まり、無料の一巻を読了。何だ、これは。なんと壮絶なものがたりだろう。
恋愛というだけでは言い表す事ができません。
胸が締め付けられる思いで読みました。この物語の中に没入しました。
レイチェルもノアもアリシアも、其々に重苦しい罪悪感と喜びを抱きながら暮らしていく。決して知られてはならない恋心に蓋をして。レイチェルの“もしかしたら…“という気持ちが何度も塗り潰され打ち砕かれる度、読み手も一緒にその気持ちを体験している様な感覚に陥りました。ノアの目線でその時を振り返り、また泣けてくる。ノアの苦しみは尤もだと思うから。言えなかったよね、好きだからこそ。三人が三様に、罪と赦しを自覚し求めていて。レイチェルが涙するのと同じ様に涙が溢れてしまった。三人共が支え合う様は依存にも見えて切ない。けれど、どうしようもない苦難や悲しみの時、甘えられる人が居るってしあわせなんだなと思った。辛く苦しい三角関係だけれど、微妙なバランスで寄りかかり支え合い、いつかアリシアという「一辺」は失われるけれど。最後は読み手に幸せを与えてくれました。
この三人の中を羨望や嫉妬や恋、そんな様々な感情の矢印が複雑に飛び交っていた事を、読み手に伝える描写の仕方が余りに素晴らしくて、何度も何度も読み返してしまっています。
想像ですが、オースティンも大きな意味で傍観者であったのかなと。レイチェルの恋に気づいていたのも彼で。「残酷だな」と言った時点では、単純なノア→♡レイチェルでは無い事も見抜いている。その上でノア自身の中の、レイチェルへ向ける自覚の無い好意の存在をも、彼だけは知っていたのではないかな。
最後のレイチェルの告解に対する優しい笑顔も。彼が誰よりも周りの人間をよく見ていた事の表れですよね。そして彼もレイチェルの事を少なからず思っていたと思う。親愛か恋かの境界は曖昧だったのかもしれないけど。愛着というのが一番しっくり来る気がします。
読後感が半端ない、凄い物語です。これからも多分読み返してしまうと思います。
文句のない良作。是非読んで欲しい作品です。
※余談ですが、単話版の最後に、こちらには未収録の特別版あります♡
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