獣の王と狼面の番
」のレビュー

獣の王と狼面の番

奥田枠

王の熱愛と雄々しさが良い

ネタバレ
2026年8月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 神性の高い獣の王のゼンと、人間のシーアの恋物語。始まりから王がシーアに寄せる気持ちにトキメキます。面や匂いを変えても気付く王。そして迎えに行ってつかまえて、毎日愛を囁く王。孤独を癒しそばに居たいのは自分を王扱いしないシーアだけ。シーアもまた、ゼンが好きで、独りのゼンのそばに居てあげたいと思い、抱きしめる喜びを感じている。想いを告げられないまま共にいる二人がどうやってくっ付くのか、すごく面白いです。いなくなったシーアを捜しに大空を羽ばたき目を凝らす王に、恋の切なさと、王者の雄々しさを感じてキューン、、。
神性を帯びた獣の世界で、種族の特性が絡んだキャラの個性、その厳しさと温かさ。その中で求め合う二人の恋の行く末が気になって、夢中になります。全てを分かって待ち、いなくなっては青くなって捜し、可愛いシーアを見つけ出しては抱きしめて連れ帰る王の覚悟や恋の熱さが胸を打ち、喜んだり焦ったり慌てたり、絶望に泣いたりするシーアが王の愛に包まれて愛される姿がすごく良い。シーアを育てた家族も温かくて、特に弟のウルの、献身と、シーアの幸せを我が事のように純粋に喜ぶ幼い姿に目頭が熱くなります。ウルの心がすごく綺麗で泣ける。作品全体に情愛を感じて温かいです。下巻の大半は臣下CPの話。そちらもとても良かったです。
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