「白紙の上でさようなら
」のレビュー

白紙の上でさようなら

天井フィナンシェ

恋愛ではなく再生の物語

ネタバレ
2026年9月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 16歳で漫画賞のグランプリを受賞したが、家族が崩壊してしまった為に夢を諦めた女性が、大ヒット漫画家との出会いをきっかけに、再び漫画家になる夢に向かうお話。シーモア全巻無料キャンペーンで35巻まで読了済み。
最初の方は、散々な家庭環境とモラハラ彼氏に怯えながら暮らす恵の境遇が不憫でありつつも、全てのことから逃げ続けている主人公に腹が立つ展開でした。ただ、雲水先生に出会ってから、少しずつ考え方が変わり、自分らしく生きるために変わろうと努力する姿は読んでいて勇気がもらえるものだったと思います。
環と別れてから物語は一気に進みます。恵の漫画家としての生き方や目標が定まり、家族との問題も少しずつ進展があり、雲水先生の過去も徐々に明らかになり始め、様々な事柄が同時進行で動いていきます。その中で、自分が見ていた世界とは違った視点で見ることで、物事の本質を捉えようとする恵の成長が逞しく感じました。たくさんの出会いと多くの人の気持ちが複雑に絡み合った展開で、今後が気になります。恋愛物語ではなく、複雑な過去から脱却して、もう一度夢をつかみ取る漫画家の成長の物語です。
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