「どうかしてる兄
」のレビュー

どうかしてる兄

梅ノ木びの

ダブルミーニング。

ネタバレ
2026年9月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ どうかしてる、と、同化してる。街中に繁殖している肉食のスライム。カラスが減ったことでニュースになる。最初は、兄がスライムに。時々は人に戻るものの、意識はしばしば曖昧に、不定期ですぐスライムに戻る。きっかけは結婚へのマリッジブルーか責任感かと見せかけて、実はそうではない。水で縮むという性質を利用してスライムになった兄をたびたび飲み込む弟。兄離れできない弟と、弟の気持ちに気付きながらも許容する兄。おそらく兄離れを促すために決めた結婚により、スライムに同化されてしまった兄。そして、そのスライムも実は離れゆく兄への恋慕を抑えきれない弟の嫉妬が生み出したもので、とうとう兄ごと同化してしまい、兄の婚約者だけが残るという。タイトルは本当は、どうかしてる、ではなく、どうかされている、ではないのかな、というオチ。弟が先走って同化してしまったものの、兄の最期の言葉が「弟を見捨てないから」というもので、兄は弟の恋慕を理解していたのか、最期までただの分離不安だと思っていたのか定かではなくて、私はそこがめちゃめちゃ気になるー! とジタバタしています。せっかちだよ、弟。ちゃんと全部聞いてから同化してよ。と思いつつ、そしたら、ホラー要素台無しのハピエンオカルトBLになっちゃうかもしれず、まあ難しいですね。私の性癖は、物語の完成度と直結しないので、楽しくジタバタします(笑)。スライムは、アナザヘブンの映画を思い出しますね。
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