流れ着く先は





2015年10月25日
屋根があればいい、生きていればいいと言っていた十亀の壮絶な過去と言葉の真意が分かります。過去編は十亀と姉、十亀と二宮を中心に展開します。二宮は本当に良い子で、高校生だった十亀の心には確実に住み付いており、最後あんな別れ方をしたのに笑顔で向かい入れたり、たまに顔を合わせたりする等、二宮なりに適度な距離で十亀を支えている様子がよく分かります。借金返済に追われ極貧な生活を送ってきた十亀と姉弟ですが、一緒にいた時間は楽しく不幸では無かったという言葉が印象的でした。後半は本編のその後となっています。万のエロスが小説の方がビシバシと伝わってきます。短いですが2人の時はイチャイチャ度が高いです。執着心の無かった十亀が万にこまめに連絡するようになったり、人に対して素直になれない万が十亀に対しては想いをぶつける等、少しだけ成長した二人のやり取りが楽しかったです。ただ映画の制作や編集が話に入っているため、途中から何を読んでいるのか分からなくなるほどでした。

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