校舎のうらには天使が埋められている
」のレビュー

校舎のうらには天使が埋められている

小山鹿梨子

苛めを描いた漫画として読むのはズレてます

ネタバレ
2015年10月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作品は一見すると苛めに関して描いているように見えますが内実はサイコパスの殺人鬼とそれに対する主人公の戦いを描いた作品です。そのため、苛め作品と思っている人とは感覚がズレることでしょう。皆さんのレビューが総てを物語っています。つまりは賛否両論です。人を選ぶ漫画ですね。あとストーリーやらテーマよりもキャラで見るタイプの漫画だと思います。主人公、ラスボスどちらを気に入っても楽しめるでしょう。
この作品の主人公の敵対者となる少女ですが極限までイカれています。この少女にとっては苛めている側の子供達も苛められている側の子供達も等しく己の玩具です。仮に総ての人間がこの少女を罵倒して蔑んだとしても本人は何も感じないでしょう。その邪悪さはとても純粋でその精神性は誰よりも強固、環境がこの少女を歪めたのではなく生まれながらの悪魔、正直少年漫画の悪役を超えていると思いました。生まれてきたこと自体が間違い、誰がどう見てもこの世界に生きていてはいけない存在です。
何を思っていたかは終盤に明かされますが、その内容は共感不可能の精神性でした。そこが良いのですが。そんな悪鬼のような少女にとっての唯一の例外が主人公の少女です。
主人公はさきに挙げた悪鬼のような少女に対する存在ですがその意思は決して折れない勇者でした。
そんな二人の戦いの行く末を見たい人にはオススメしますので是非読んでみて下さい。逆に苛め作品としか見れない人はやめた方が良いと思います。あと現実と漫画の区別がつかない人もやめた方が良いでしょう。
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