このレビューはネタバレを含みます▼
歴史好きならわりに知っているだろう眉唾説、「上杉謙信女性説」の漫画化。
歴史ものとしては、つくりが余りにも陳腐。「玉のような女の子」や「小さい小さい武家」…等々、そもそも日本語からして怪しい言葉も多々。時々「歴史嫌いの人の為のコマ」というのが出てくるが、作者自身ネットをひいた程度の理解で、その辺りにあまり関心なく書きはじめたというのがよく分かる。
テレビで拝見して興味があっただけに、一巻は正直期待はずれだった。現段階では歴史モノとしてはまだまだで、作者のファンにオススメするくらいの中途半端な仕上がり。作者が「歴史に興味があるのではなく、上杉謙信女性説というネタに興味がある」ところからスタートしているからか、時代考証があまりにもおざなりすぎる。このままだと「武将女性ネタに興味があるだけなら、いっそ戦国ファンタジーでよかったのでは…」という作品で終わる気がする。
まだ一巻なので☆3で。巻を重ね、作者の代表作とよばれるような素晴らしい作品になることを期待している。