咎の楽園
」のレビュー

咎の楽園

山野辺りり/ウエハラ蜂

悪くないけど…

ネタバレ
2015年11月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインは国で信仰されているリシュケル神の花嫁。
聖女として孤島に建つ教会に籠り、日々身を清め万民の為に祈りを捧げ、神との結婚が成就される死を迎える日まで、決められた通りに生きていた。
ヒーローは幼い頃、病気で瀕死のところをヒロインに救われた若く美しい伯爵。
山野辺りりさんの作品を読むのは2冊目です。
設定はすごくいいし、シリアスな感じでお話が進み雰囲気も良いのですが、前も感じた通り、いろんな出来事が会話の中で説明されて終わってしまう事が多いです。
シリアスなせいか、台詞が大袈裟っていうのも気になりました。
ヒーローは一途な年下でこれも良い感じなのに、執着している自分を自問自答しちゃうまともな人。
執着系の病んだ人なら何の疑問も持たずに突っ走るだろうけど…。
ソーニャ文庫のサイトの番外編で腹黒っぽい感じになっていましたが、本編でそれが読みたかったですね~。
ヒロインはヤク中っていうのは面白いけど、正論振りかざす感じなのでちょっと疲れてしまった。
教団の腐敗とか薬物とかも駆け足で解決だし、ソーニャ文庫だけど純愛なので物足りない感じでした。
ヤク中ENDとかマリエスがヒーローで大事に育てたルーチェをフォリーに掻っ攫われるとかの方が面白かったな~。
悲しげな表紙絵の雰囲気や設定の割には後味の良いハッピーエンドでした。
イラストはやっぱり画像が小さくて、拡大すると粗い。
綺麗そうなのに勿体ないです。
絵師さんが気の毒。
いいねしたユーザ2人
レビューをシェアしよう!