家族の絆





2008年1月30日
母親の再婚により家族となった、義兄の歪んだ愛にじわじわと追い詰められ、絡めとられていくていく主人公…。
義兄の狂った言動の恐ろしさとそれから逃げ、時に戦う主人公の強さが見所ですが、それと同時に、親子の絆について深く考えさせられる作品でもあります。
女手一つで主人公を育て、何よりも彼女を愛しているのに、心が壊れやすく、現実に目を向けられない弱さを持った母親は、肝心な時に主人公を守る事ができません。
そんな母親に絶望しながらも、母を見捨てる事の出来ない主人公。自分の身も省みず、母を守ろうとする健気な姿には涙が出そうでした。
また、常軌を逸した狂人とも言える義兄も、彼の父親との間に軋轢を抱え、心に傷を負っていたのであり、そうなるだけの過去があったのです。
しかし、その父親も決して息子が憎かったわけではなく、ただ我が子を強く立派に育てたい、その一心で自分の正しいと思う事をしてきたつもりだったのに…。
皆がお互いを愛していながら僅かなずれによって取り返しのつかない歪みを生じる、家族の絆のもろさ、
それでいながらその傷を修復し、新たに繋がっていこうとする絆の逞しさ、相反する「絆」の力に考えさせられる作品でした。
義兄の狂った言動の恐ろしさとそれから逃げ、時に戦う主人公の強さが見所ですが、それと同時に、親子の絆について深く考えさせられる作品でもあります。
女手一つで主人公を育て、何よりも彼女を愛しているのに、心が壊れやすく、現実に目を向けられない弱さを持った母親は、肝心な時に主人公を守る事ができません。
そんな母親に絶望しながらも、母を見捨てる事の出来ない主人公。自分の身も省みず、母を守ろうとする健気な姿には涙が出そうでした。
また、常軌を逸した狂人とも言える義兄も、彼の父親との間に軋轢を抱え、心に傷を負っていたのであり、そうなるだけの過去があったのです。
しかし、その父親も決して息子が憎かったわけではなく、ただ我が子を強く立派に育てたい、その一心で自分の正しいと思う事をしてきたつもりだったのに…。
皆がお互いを愛していながら僅かなずれによって取り返しのつかない歪みを生じる、家族の絆のもろさ、
それでいながらその傷を修復し、新たに繋がっていこうとする絆の逞しさ、相反する「絆」の力に考えさせられる作品でした。

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ルリミュー さん
(女性/50代) 総レビュー数:0件