愛を選ぶ姫君
」のレビュー

愛を選ぶ姫君

火崎勇/氷堂れん

泣いた

ネタバレ
2016年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 公爵令嬢のヒロインは八歳の時に一目惚れした騎士にプロポーズするが優しく断られ、それ以降、何度婚約しても結婚まで行き着かない事を繰り返していた。
結婚をあきらめていたヒロインに、前国王の娘である母親から結婚が決まったと聞かされる。
理由が合って存在を隠されていた大叔父である現国王の息子で、ヒロインは顔も知らなかった。
王家の血を引くヒロインと結婚すれば、立場の不安定な王太子の次期国王としての地位を確固たるものに出来る為、国や家の為にこの結婚からは逃れられないと覚悟していたのに、ヒロインは馬屋で出会った素性の知れない男性に惹かれてしまう。
王道ストーリーの火崎さんだから、最初から結果は分かっているはずなのに、というか分かっているからこそ、ヒロインの切ない思いが胸に迫り、何度か泣いてしまいました~。
火崎さん作品は骨格がしっかりしていて安心して読めますし、乙女系小説の中ではエロの分量が少ない分、ヒロインの成長や心情の変化の描写に厚みがあるので、読み応えがありますね。
ヒーローの方も、葛藤や成長を感じる事が出来て良かった~。
また、お馬鹿でのほほ~んとしたヒロインだと一人称で進むお話がつまらなくなってしまう為か、ヒロインが知的で自分をしっかり持っている点も魅力の一つですね。
今回のお話は、騎士にプロポーズする場面の二人のやり取りがすごく素敵で、心に残りました。
キャンペーン中なのでレビューが好評な作品を購入していますが、先に読んだ火崎さん作品と共に当たりでした~。
イラストはとてもキレイで素敵な絵を描かれる方だと思いますが、私も作品のイメージには合ってないと思います。
火崎さんヒロインは、もう少し大人びた雰囲気が欲しいです。
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