このレビューはネタバレを含みます▼
母親に孤児院へ預けられて生活していたヒロインは、子爵のヒーローと出会い、可愛がられていたが、ヒーローの父親とヒロインの母親の再婚により、兄妹として一緒に生活するようになった。
ヒロインにとってヒーローが全てでも、義理とはいえ兄妹では結ばれてはいけない関係な為、常にヒーローから見捨てられる事への不安がある。
ヒーローと過ごす以外は何もすることがないヒロインは、忙しいヒーローを待つ間、ヒーローの友人と過ごすようになり、三角関係へと発展していく。
作家さんは「夏目あさひ」さんですね。
シーモアさんの著者名欄には絵師さんの名前しかないので…。
ソーニャさんテーマの執着愛が、薔薇の蔓に搦め捕られるイメージでお話が進みます。
ヒーローの思惑は最初から透けて見えてるハズなのに、いつも忙しそうにしたり、友人を薦めたりする謎行動が多く、すごく愛されている様に感じにくいのと、友人視点でお話が進むこともあるので、ヒロインとヒーローのドロドロ感にどっぷり浸りきれないのが、ちょっと残念でした。
お話全体としてはソーニャ文庫っぽいって感じだし、ヒーローはとことん歪んでいるし、ヒロインが後半頑張ったのも良かったのですが…。
着地点は想像通りなのに、お話の進み方が思ってたのと違う~という印象で、読む方によって好みがすごく分かれる作品かな~と思います。
イラストは繊細な感じが、お話の雰囲気に合っていて良かったです。