このレビューはネタバレを含みます▼
日々いろいろな漫画が生み出される現代。その主人公の生い立ちも様々ですが…
本作品の主人公・妖子の出生も尋常な設定ではありません。
死刑囚と悪魔という最凶タッグ(笑)からこの世に送り出された妖子は、何の因果か、華族の令嬢として両親に溺愛され、愛らしい少女に成長します…自分の出生の秘密を知るまでは。
秘密を知って以降の妖子は、自分の地位を脅かす悪意から自分を守る為に、時には非情な手段も用いて、全身全霊で闘います。たかだか10代の少女に、これほどのパワーが宿るとは…やはり悪魔の子なんですね。
しかし悪魔の申し子・妖子よりもさらに悪魔的なのが、彼女を溺愛していたはずの両親です。知り合いの医師とともに(またコイツが悪辣)、妖子を葬り去ろうとあらゆる手段を講じます。
そもそも妖子が悪魔の知恵を借りてでも欲しがっているのは、この非情な両親がかつて自分に注いでくれた『愛情』なんですが…
この両親から見れば、たまに弱者をその知恵で救ったりする妖子なんか、まだ可愛いもんです(笑)
この作品は2巻で完結のようです。尻切れな感じで完結しています。
妖子の悪魔っぷりをもう少し見てみたい。続編、無いんですかね…?