このレビューはネタバレを含みます▼
作品は読み尽くした!と言い切れるほど、当時CLAMPファンでした。
東京Babylonは今でもオススメしたい作品。当時の社会問題や事件を元にしたストーリーが、どれも深くて印象的です。オカルトブーム、いじめ、ダイヤルQ2、環境問題、老人問題、臓器移植…時代は変わってなお、考えさせられる社会問題がいくつも出てきます。バブル期、繁栄を極めた首都の華々しさと、その影に隠れた歪みについて、限られた巻数内によくまとまっている良作だと思います。
賛否両論のラストですが、個人的には絶賛したいところ。大都会・東京の中で、見捨てられ、去られ、別れを経験することは、誰にでもおこりうる至極ありふれたこと…そういう意図の結末を迎えてこそ、まさにタイトル通り“東京Babylon”だったと思っています。(※既読の人には何卒、私自身3人が大好きである事、xを愛読し登場を心待ちにしていたことをご承知おき頂きたく……)