このレビューはネタバレを含みます▼
大食漢の商人の娘のヒロインと伯爵家の嫡男のヒーローは幼馴染み。
ヒロインはヒーローと結びつけようとする八人の姉達に、ヒーローの言いなりになるように教育されてきた。その為、ヒーローに意地悪をされ泣かされても、逆らう事が出来ない。二年前、両家の間に誤解が生じ、絶縁状態にあったものの晴れて和解、ヒーローの家で開かれたパーティーにヒロインは招待される。そこで、ヒーローの大切な宝石の盗難事件に巻き込まれ、犯人の疑いをかけられてしまう。
ラブコメですが、宝石盗難事件の辺りで、何か大きな裏のあるドロっとした展開になるのかな~と思ったら、二人で犯人探しをするミステリー調のお話でした。
ヒーローなりに闇を抱えていたり、周囲の人が歪んでいたりってところがソーニャなのか?と思うのですが、軽い内容なのでドロドロはしてません。
お姉さん八人も必要?とか、ヒロインに対する家族の態度とか、突っ込みどころ満載だけど、コメディだと思ってあまり深く考えずに読みました。
私はこの作家さんの作品のDT率の高さにびっくりしていて、そこがツボってしまいますね~。
エロ少なめで、ヒーローは乙女系小説には珍しく、自主練習で鍛えてきたそうです。
ヒーローはヒロインにベタ惚れ、ヒロインは天然で鈍感なのでから回りしてしまうパターンのお話ですが、テンポの良い会話と、大食漢のヒロインが元気があって単純、小動物の様に可愛らしかったので、私は楽しめました。
ただ、ソーニャ文庫の作品なので、もっと黒かったり、びっくりする様なオチがあったりっていうのが欲しかったかな~。
イラストはちょっと雑に感じました。