このレビューはネタバレを含みます▼
廃宮でひっそりと暮らす公女のヒロインは、亡くなった母親が不義密通をして産まれた子だと言われていた。
病弱で、日の光の下に出ると肌を火傷してしまうのだが、母親の不倫の罰を受けていると面白おかしく話の種にされている。
前世での罪業によって生まれると言われる赤毛で、魔女の手と言われる左利きのヒーローは、父親の子ではないと母親と共に家を追い出され、ギャク待を受けて育った。
見習い騎士として、ヒロインの異母妹の護衛につくはずだったのだが、相応しくないと外され、ヒロインの従騎士となる。
どこか似た境遇の二人はお互い惹かれあって強く結びついてゆくのですが、切なくて泣けますね~。
後半、いろんな事実が分かってソーニャらしい展開に…。
この作家さんの「初恋の爪痕」がすごく良かったのですが、こちらも、お話の骨格がしっかりとしていて、人物が丁寧に描かれ読み応えのある作品になっています。
イラストもCielさんなので美麗で良かったです。
私も比べてしまうと「初恋の爪痕」の方が良かったな~と思うのですが、それでも秀逸な作品だと思います。
ソーニャ文庫のサイトの番外編も泣けますよ。
是非合わせて読まれるといいかな~と思います。