トルコ旅行二回しちゃった程魅了されてます





もう好きすぎて好きすぎて、何度読み返したことか!
話に飲み込まれてユーリと共にヒッタイトにトリップ。古代世界に自分も居る感覚。カイルかっこよすぎて読み終わってもフワフワする。大河ロマンの醍醐味も味わえて、台詞に酔って、話のスケールがありすぎて、世界史観も変わって・・・
一番印象的で感慨深いのは、自分は赤い河のほとりで一生を過ごそうと、もう生まれ育った所には二度と戻れないと判っててこの地に残るんだと、温かな家族とはもう二度と会えなくなってもこの天(そら)の下で生きるんだ、と、ヒロインの決意を示す場面。馬の手綱をカイルのいる方角へと返すところ。そんな風にやり直しが不可能な状況で人生の分岐点に来て、望んでやって来たわけではなかったのに好きな人ができて、そこで死ぬまで過ごすと覚悟を決めるシーン。それほど好きな人がいれば何も要らない、そう思います。
(もっとも、本誌掲載にあたって、主人公を日本の女子高生にするよう出版社に言われて、やむなく従った経緯ー主たる読者層を念頭に置いたらしいーが、結果的に別の某名作を引き合いに出されてしまうことになり、この退路を絶ったシーンは、ただじゃ起きないユーリのようだ)
お話だから、カイルの一挙手一投足にこれでもかこれでもかの愛情表現があり、少女漫画好きな人がどこに魅力に思うか、ツボはみな押さえられています。この世の中でそんなこと現実に言ったりされたりなんて無いですから、熱い台詞は、読み終わってからも、体内に残ってる感あります。
カイルのヒロインへの愛し方にとろけさせられ、娘が高校のときに2度も二人でトルコに行きました。ここにいたんだね、なんて、ついに私たちもここに来たね、だなんて、浸りきって全身で空気吸い込んでました。
私は空白20年を挟み45年以上前から少女漫画読んでますが、五指に入る超絶面白い傑作です。
大御所の難しい先生がたの有名な作品を敬遠しているわけでは決してないのですが、読者を突き放さずに、とにかく異世界に入り込ませていながらそのなかを当事者感覚に近い迫力の臨場感で古代ヒッタイトを体感できる、あり得ないほど堪能できる、娯楽性を兼ね備えた大作です。
読んだことのない食わず嫌いの人全員の眼から鱗を取りたい、漫画好きならすべてのかたに是非読んでみてほしい作品なのです。

-
いしはらり さん
(女性/40代) 総レビュー数:409件
-
わか さん
(-/-) 総レビュー数:32件
-
ゆの さん
(-/-) 総レビュー数:4件
-
lviv さん
(-/-) 総レビュー数:3106件
-
名探偵キャサリンの息子 さん
(男性/60代~) 総レビュー数:143件
-
しこたま さん
(女性/40代) 総レビュー数:1件
-
カレー さん
(-/-) 総レビュー数:5件
-
romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件