アンジェリーク ルトゥール
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アンジェリーク ルトゥール

蜜樹みこ/ルビーパーティー

漫画ならではの、ときめく展開が素敵

2016年8月6日
アンジェリークという乙女ゲームのリメイクを記念して蜜樹先生が描かれた本作。
最初はゲームの仕様上仕方ないけれど、登場人物が多すぎてキャラ紹介がワケわからなく感じちゃいましたが、読み進めていくと恋のお相手がオスカー様に絞られてすごく面白くなってきました。

実際にゲームをプレイしてから読みましたが、アンジェリークはよくあるノベルゲームではなく自由度の高いゲームなので、漫画化するならシナリオは作者さん次第になってくると思うんですよね。
そんな中、上手いこと蜜樹さんの味を出してアンジェリークの世界を表現されていて、アンジェリークをプレイした人もしていない人も楽しめる内容になっていて凄いと思いました。
蜜樹さんの視点から見えているアンジェリークはこんな世界なんだなぁと分かるし、何より蜜樹さんがアンジェリークを大好きなのが伝わってくる楽しい漫画になっていたので、読んでいてとても楽しかった。

原作通り描かれているわけじゃないので、これは蜜樹先生のアンジェリークです。でもそこがいい。オスカー様とランディ様に取り合われるなんてドキドキしました。
ランディ様が原作よりもずっと可愛い印象で萌えてしまったので、ゲームプレイ時に蜜樹さんのランディ様を攻略したい!と物足りなくなってしまったらどうしよう…と思いました(笑)
オスカー様はイメージ通りで、ちょっとキザすぎるけどゲームボイス聴くとカッコよすぎて、キザさすら惚れてしまうんですよね。

ストーリーは蜜樹先生の想像する理想のオスカー様が描かれてるのだと思うのですが、漫画だからこそできる表現ややり取りがすごくお上手で、アンジェリークとのやり取りにゲームに負けないくらいときめきました。蜜樹先生は絵もすごく綺麗ですが、少女漫画の王道と言えるツボを突いてくる漫画を描くのが上手いですね。

ラストはまぁ2巻しかないですし、誰とくっつくわけでも女王になるわけでもないんですが、消化不良感はなく心が温まりました。
この後オスカー様との恋を取るも、大陸のために女王になるもプレイヤー(読者)次第ってことですね。その先を見たかったらゲームをしよう!っていう販促ですが、これは買いたくなっちゃうと思います(笑)

蜜樹先生の好みの問題?で活躍キャラに偏りはありましたが、それも私の好みに合っていたので嬉しかったです。
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