聲の形
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聲の形

大今良時

私もいじめにあっていました

ネタバレ
2016年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 障害を持った子は私の学年にはいませんでしたが、小学校の時、クラスであったいじめで一人の男の子が転校しました。私もそれを見て見ぬふりをした一人です。
そして、中学に入ると、私自身がいじめにあうようになりました。それ以降、主人公と同じように、自分が悪いと考えるようになりました。
もう40歳にもなりますが、いまも友達がいません。結婚もしていません。人との距離のとり方が全然分からないんです。昨日まで仲がいい友達と思っていた人が急に手のひらを返すあの光景は未だに忘れる事は出来ません。忘れようとするほど、鮮明に思い出します。

そんな自分のこれまでの人生と本当に多くのことが被る作品でした。謝れる相手がいるのは幸せな事です。
自分の人生にもこんな瞬間が来るのかなぁと思うと、本当に自分自身も情けなくなり、私みたいな人がこれ以上増えない事を祈ってしまいます。主人公が未来に希望を感じて終わる描写は、私みたいな人間からすると、救われる気持ちになりました。
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