かたつむり前線
」のレビュー

かたつむり前線

藤川佳世

読むほど味が出る

2016年9月13日
リアルタイムで単行本を買っていました。
赤髪の白雪姫を読んでいて、この作品を思い出し、読みたくなっていたところに、電子書籍版が発売されたので、全巻購入。
1番メインの設定がかなり非現実的なのですが、他のストーリーの流れる場面が現実的な学校生活を感じさせるので、自然に読めます。
絵も上手です。種○先生とか、派手な紙面がお好きな方には合わないかな。
結構リアルな学生生活とか、学生ならではの悩みが主軸のストーリーなので、共感度は昔読んだときのほうがありました。大人向けではないですね。
自分は懐古的な気持ちで読めました。
少し前に壁ドンブームとかありましたが、これは多分15年は前の漫画だったと思うので、梶原くんはかなりの先取り感ですね。なんでもできて、ちょっとSで、俺様だけど、ナイーブな一面もあって、特に終盤に向かって心を許せる相手にだけちらっと弱いところを出してくる梶原くんのキャラが一人勝ちしているため、開始当初は朝子や佐倉くんの魅力がいまいち出ていないものの、読むほど皆の良さがわかってきて、作者さん上手だなーと思いました。
近年活動されていないみたいですが、ぜひまた新作を書いてほしい漫画家さんです。
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