王妃への招待状
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王妃への招待状

ジェニー・アダムズ/高井みお

もっと触れたい、という欲求で気づく感情

2016年10月1日
相手のことを理解しようという姿勢の素晴らしさがヒロインの魅力。何事にもその熱心さで人々から認められる計算のない行動力。

リックは愛というものを知らない、という王子。でも国民のことや国を愛してる設定。

ヒロインは形だけの結婚のために結婚相手の国に騙されて連れていかれパスポートも持たずにオーストラリアを出国してしまってる。超法規的処置はあるにしても入れ替わっていることは、その出入国者情報の不整合をどうするのか。
キーパーソンならぬキーアニマルがトリュフ豚。トリュフは確かに豚の鼻を利用するが、このたった一頭が? 国の命運預け過ぎ。
レストラン売り込みのとき、店にケーキ持ってきてたの?と、こちらが驚いた。持込み? そもそも売り込みの資料ではなかったケーキなのに?

愛を知らない設定がそして何より最大の驚きだ。
もっとも、胸が痛むことを通じてこれが愛というものなのかと理解する王子、所々の恋心描写が朴念仁ぷりを表現して笑える。遊び人にも見えないから構わないが。

ヒロインは彼にとって、栄えある唯一の自覚的に愛する存在。
これから思いきり愛される未来が開けた。
同時に家族を、居場所を見つけた。

触れたい、という恋の基本がキュン感あおる。
ただ、王子さまはその描写のせいで見た目よりみずみずしい好人物に写る。

照れ顔の王子さまの描かれ方に少々不満あり。
王子さま、恋の魔法のかかりやすい都市パリでは大胆。今までとのギャップは語られることはなかったが。

お兄様王子二人の方が好みだが、ストーリーの関係で出番少。無駄にかっこいいところは敢えて高評価。というか他の王子編あり??、ならばそっちに期待かけたい。、
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