さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ
」のレビュー

さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ

永田カビ

生きづらさと苦しさにもがいている人

2016年10月2日
にはピタリとはまるんではないかとおもいます。
恐らく心が健康な人にはピンとこないんではないかな。

最初、広告で出て来て、タイトルから目にはつくものの、同姓に対する性的興味がないため購入する気はありませんでした。
でもレビューを読むと、タイトルの内容がメインではなく、メンタル的に苦しんでいる人が自分の足で歩き出す話なんだなと知って、お値段は高かったけど購入。

結果、泣きました。
特に前半、共感する部分が多すぎて。
人が書いたお話なので、体験や嗜好などはもちろん違うけど、受け取り方や思考、感じ方、辛さ、息苦しさみたいなものは、メンタル抱えている人には共感できる部分が少なからずあるんではないでしょうか。

恥ずかしながら自分は三十路を越えていますが、高校ぐらいからずっと泥沼の精神状態のまま、立ち直れずにきていて、ずっともがくのに抜けだせなくて。
積み重なった結果、限界をはるかに超えて、一気に電源強制OFFみたいな状態になってしまいました。

中身は抜け殻でボロボロ。
それでも見た目は健康だし、周りにも分かりやすくメンタルの診断も一応はついていないので、この生き地獄のような苦しさを周りは誰も分かってくれない。
私は「普通」の人間のはずなのに、世間からはずれて
、怠けているとしかとられない。
全然普通じゃないのに。
普通になりたくてもなれなくてずっと苦しんでいるのに。
まわりはどうしても世間の一般常識の「枠」からしか見ず、そこに当てはめようとされる。
外れた私は異物扱いされる。

自分でも何がしたいのかどうしたいのか全然考えられないしわからない、自分には生き地獄なのに人生が長すぎる…と行き詰まっていて。
こんな状態なのにまだ、世間とか規範とか「~でなくてはならない、そこから外れた自分は生きている価値がない人間だ」みたいな思考から逃れられなくて、自分でも枠に自分を押し込もうとして、自分を追いつめて。

それでも最近になって、すこしずつ、「自分で自分を大切にしたらいいんじゃないか」ということに気づけてきたところ。まだまだ抜け出せてはいないですが。

そんな時だったので、この作品が読めて良かったです。
なんだか少し勇気と元気をもらえた気がします。

私も作者さんのように抜けだせるきっかけがみつかるといいな。
この苦しみから抜けだせたら良いな。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!