パークアベニューにようこそ Ⅵ ペントハウスの愛人
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パークアベニューにようこそ Ⅵ ペントハウスの愛人

橋本多佳子/アンナ・デパロー

魅力を振り撒かれて抗えないのがよく出てる

2016年10月14日
ミステリー仕立てでラブの芳香がむせかえるように終始立ち上っている。割り切ってしまいたいのに割りきれず悶々としてしまう。危なっかしさとこれほどの相手はなかなかいないくらいのお似合いっぷりと両方ともを画力で見せつけて、二人のムードを堪能できる。

ミステリー部分がストーリーの流れに手際よく役割を果たしている。この一冊に深みと良い緊張が加わる。

二人の恋の傍らで進む調査の進行も二人の関係の新たな展開によってスピード感が後半に加速して、読者の高揚感をうまーく煽ってくれる。

彼の、ヒロインを欲する気持ち、ヒロインの彼への想いなどが絵的によく描写されて、真相究明したら二人はどうなるどうするとのところまで上手に興味を繋がされる。

ゴージャス感や高級アパートメント内部の他の人間描写も充分見せてくれて楽しめた。
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