ユーモア・ミステリー星子ひとり旅
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ユーモア・ミステリー星子ひとり旅

山浦弘靖/服部あゆみ

因縁を解きほぐす旅

2016年12月28日
星子一人旅シリーズ14作目。「ワンペアは殺しの花言葉」から出てきた謎の人物、ゲンジロウの正体がわかる巻です。同時に星子のフィアンセの宙太の背景の謎も、この巻になってようやくはっきりします。二人の間の因縁の糸を探しにでかける星子さんの旅です。ゲンジロウの悲しい過去に胸がつまる。
少女小説ジャンルのユーモアミステリーでありながら、このシリーズに出てくる男性は重い過去や業をしょってる人が多い。それが作品を深めてくれてるのだと思います。今読み返すと、主人公の星子は高校生だけど回りの男性達はみな二十歳を越えた大人で、勝ち気な星子の意思を大人目線で尊重してくれている。いろいろ経験した大人になって読み返すと視点が変わるので当時とは全く違った気持ちで読めました。
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