凄カレ。
」のレビュー

凄カレ。

山内詠/鬼嶋兵伍

平凡(以下)女子とイケメン相撲男子

ネタバレ
2017年1月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ イラストに惹かれて購入しました。
ただ文章は主人公の女の子視点の感情的で口語的な表現が多く、じっくり読めたものではなかったです。流し読みでした。ライトノベルのなかでも文章が上手い方もいますが、残念ながらこの作者さんは違いました。

ストーリーはあまりでしたが、行為部分だけ読みならオススメです。
2場面だけですが、読み応えがありました。
そこだけ読むならP.141、P241へ飛びましょう。
途中の挿絵のイラストも綺麗でした。

ストーリーはどこにでもいる平凡な女子が、格好良くスマートな男性に熱愛されるよくあるあるな内容ですが、相手が相撲男子というところが面白かったです。
相撲についても簡単に解説してあって、相撲の世界をちょこっと覗き見したようで興味がわきました。

青嵐関は"当初の相撲男子"のイメージに反してとっても格好良かったんですが、主人公の女の子のどこを好きになったのかは終始謎でした。

主人公はどこにでもいる普通の(むしろ以下の)ギャルっぽい女子で、勝手に怒ったり落ち込んだりしてはすぐに諦めたり泣いたり八つ当たりや逆ギレしたりします。
"優しい"ように描かれていますが、周りへの影響も考えず自分の気持ちばっかりで、はっきり言って自分勝手なめんどくさい女の子だなぁ〜という印象でした。
主人公に都合の良いように周りや相手がフォローしてくれて、それだけで上手くいってますが、主人公にはどこにも魅力を感じなかったです。
なんでこんな子を好きなんだろう…?としか思えなかったです。

一般女性が感情移入しやすいようにあえて"普通の女の子"をイメージしたのかもしれませんが、個人的にこういう小説のヒロインに求めるのは"こうなりたい理想の女性像"だと思ってるので好きになれなかったです。

あと、付き合っていきなり行為をするのはいいとして(そういう小説ですし)、その後の心境とか、そこから2人の心がどんな風に近づいていったのかとか、そこを描いてほしい…!っていうところが悉く省かれていたのも残念でした。

"相撲男子"との恋愛小説というあまり見ないところを描いたのは面白かったですが、あまりにも魅力のない主人公と、都合の良すぎる(無理なく描かれていればいいですが)周囲や相手や展開と、文章力のなさから星2つです。
絵はとっても素晴らしかったので、
色々ともったいないなぁ…と思う作品でした。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!