このレビューはネタバレを含みます▼
最初の入りは天才的外科技術を持つ朝田先生の活躍を描くという内容ですが、読んでいくうちにこの作品で描かれている主体はそこではないとわかります。
朝田先生が主役と思っていたらいつの間にか伊集院先生が主役になり、かと思いきや加藤先生が主役に躍り出て、その後に霧島先生が主役になり、最後に再び朝田先生が主役になる感じです。要するに群像劇です。木原先生などただの噛ませ役かと思いきや驚く程にスポットが当たったりといわゆる嫌なキャラクターがただの嫌なキャラで終わらずしっかりといち人間として描かれたりととても読みごたえのある作品でした。敵、味方、良い人、悪い人といった区別なく描かれており何よりも心に重きを置く作品です。