ふったらどしゃぶり When it rains, it pours
」のレビュー

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours

一穂ミチ/竹美家らら

星4,5。映画のよう。2巻目はスピンオフ。

2017年2月3日
1冊でも読めます。
ただ2巻目は主人公の心のトラウマもあるので、1巻目を読んでた方がスムーズではあります。


アイズオンリーもすごく良かったですが、静かな、心に沁みるようなお話がとても上手な方です。

<ふったらどしゃブり>
恋人・好きな人との関係に悩む2人。
互いに悪印象から始まりひょんなことから会話するようになりますが、誰にも相談できなかった心の吐露が、痛いです。。

想いの相手だった創作家が、次巻のお話。

<ナイトガーデン>
独特な几帳面さと頑なさを持つ、主人公。
前巻の主人公以外とはほとんど友人関係を持たず、感情表出も少なく人を寄せ付けない。
一方、じいちゃん子で植物を愛する青年。
あまりにもタイプが違いすぎるせいか、相手の言動が心にひっかかっていく。
じいちゃんの言葉がすごく印象的でした。


***
どちらも心理描写が丁寧。
互いの複雑な想いや心の痛みが伝わってきて、読んでて惹きこまれます。

タイトルにもあるよう、1巻目は雨、2巻目は様々な植物、それぞれに読みながら情景が浮かんできます。
小説ですが、しっとりと色のある映画を見ているようで、雰囲気がすごく良かったです。

ただひとつ個人的な好みを言えば、、、
その後の話がもっと欲しかったーーー!

後日談好きなもので、その後の穏やかな幸せがもっとあったら、文句なく星5でした。
ストーリー重視の方、少し切ない印象的なお話が好きな方にはすごくオススメしますc。
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