薄花少女
」のレビュー

薄花少女

三浦靖冬

表現したい事がわからない……

2017年2月4日
他のレビュアー様は大絶賛されているので、無料分一巻のみしか読んでいない私の読み込みが足りないようですが、
伝えたい事がわかりません。全然。


絵柄が好みではないだけではなく、
一体どういう時代考証なのか…モヤモヤします。
昭和5年生まれのばあやが御年80ならば、ほぼ現代のお話ですよね?

なのに広がる背景や生活調度などは戦後の焼け野原を彷彿させ(笑)、
暗くじめじめして見えます。
私は40代ですが、私が子供の頃の大昔ですら
こんな光景は見当たりませんでしたね。
映画化とかされたら「三丁目の夕日」の陰気ヴァージョン?

現在の日本のパラレルワールドというか、別世界のつもりで読んでみると楽しいかもです。

丁寧に細かく描きこまれた描線は
よく言えば緻密、私から見れば不潔そうに見えました。全てが汚れて見えます。
私は綺麗好きでも何でもないですが、キャラのアクションもダメでしたね…。
ばあやが坊っちゃまにごはんをよそってあげて、
しゃもじを持ったまま口の回りと指にいっぱいついたごはん粒を舐めるとか
坊っちゃまの口元についた小豆をばあやが指で取って、そのまま食べるとか
それが少女の姿であろうとも
汚ならしくて総毛立ちました。

ばあやと坊っちゃま以外のキャラは今のところ登場していませんが、坊っちゃまにお仕えすると言いながらごり押しだらけで好き勝手しているようにしか思えないばあやと
のんびりしすぎて流されていく坊っちゃまの二人とも
親近感も沸きませんでした。

目立った心の動きも事件もないので、そういうのが好きな方にはとても向いていると思います。
郷愁を誘う日常系ファンタジーという感じで。

一巻までではそれだけのお話でしかなく
これから物語が動いていくのかもしれません。
どうせなら昭和初期に設定されていたら、物語に奥行きもノスタルジックな雰囲気も醸し出されていたのではと思います。私には合いませんでした。
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