魅力ある絵 陰影の妙 スーツ姿の似合う男性





2017年3月8日
各々の話には特別な仕掛けはないが、絵がすごい。漫画は基本二色刷の黒と白の世界。そこに、灰色とかが入ってくるけれど、黒をあまり使ってない先生が多くて、たまに印象的に差し込まれていると感動することがある。HQでは滅多に黒遣いの画面に出会わないのだが、羽生先生は、ここまで多用するか、というくらい、黒が目立つ。ストーリーの中に黒地に白いコマが浮かび上がっているのを見たときは、原画を見てみたいと思った(原画展好き)。他の先生もこの表現方法は使っているが、羽生先生の作品はコマ自体に置く地の黒が他の黒の表現とシンクロする。
指の細い男性が、人を拒絶する眼で、愛に背を向けて突っ張っているシーンには、心のどこかがくすぐられる。足は逆に細すぎて、千と千尋の番台蛙を何故か連想し、そこだけはパスと思ったが、ほかは、醒めたシニカルな横顔にもそこはかとない色気がモワモワとたちこめているようだ。
ストーリーの中に入っているエピソードは、どれも他のHQと何ら変わらない。
最後のストーリーだけは、相当辛い人生ドラマが入り込んでいたが、それでも、出会いが二人の未来を温かに色彩豊かなものに変え、やっと互いが互いの幸福をもたらすのだなと、ほっとする。
三人兄弟の母親の人生が影の主役なのだが、ストーリーの中にある女の涙が辛い。
いずれのカップルも、ロマンスへの陥りかたはあまり腹落ちせず、男女ともに、あれ?いつから?、みたいな進行。
セットで買ったから割安感で個々の作品の抱える膨らみ足りない箇所を、三冊分で、受け止めた。
物足りなさは残る。
指の細い男性が、人を拒絶する眼で、愛に背を向けて突っ張っているシーンには、心のどこかがくすぐられる。足は逆に細すぎて、千と千尋の番台蛙を何故か連想し、そこだけはパスと思ったが、ほかは、醒めたシニカルな横顔にもそこはかとない色気がモワモワとたちこめているようだ。
ストーリーの中に入っているエピソードは、どれも他のHQと何ら変わらない。
最後のストーリーだけは、相当辛い人生ドラマが入り込んでいたが、それでも、出会いが二人の未来を温かに色彩豊かなものに変え、やっと互いが互いの幸福をもたらすのだなと、ほっとする。
三人兄弟の母親の人生が影の主役なのだが、ストーリーの中にある女の涙が辛い。
いずれのカップルも、ロマンスへの陥りかたはあまり腹落ちせず、男女ともに、あれ?いつから?、みたいな進行。
セットで買ったから割安感で個々の作品の抱える膨らみ足りない箇所を、三冊分で、受け止めた。
物足りなさは残る。

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romance2 さん
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