Sink
」のレビュー

Sink

いがらしみきお

生きていることの曖昧さ

2017年4月3日
生物独特の感触の様なものが匂い立ってくる人物の画、無味乾燥とした風景、建物の画。その対象的な画のタッチが、一層、作品世界の異様さを醸し出している。そして、時にその両者が逆転、もしくは同一化する瞬間がある。非現実的なものに対する恐ろしさというより、現実というものの不安定さが浮き沈みする。いがらしみきおの重要作の始まりの作品と言えるのではないでしょうか。
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