このレビューはネタバレを含みます▼
大事な父を殺され復讐すると誓ったところから始まりますが、復讐が終われば全て終わりなどという単純な話ではありません。後悔による葛藤や生き方、その中で見出した希望と未来、迷いながら成長していく物語です。
少年時代は復讐に燃えるあまり殺戮を繰り返してるので、他のレビューでもありましたがただのグロを描きたいだけ?と思ってしまうほど激しく残虐な戦闘シーンばかり。そのあとの奴隷編が穏やかなので物足りなくなる方もいるかもしれませんが、ここから話の真髄に近づいてるのでじっくり読み進めるべきです。父の本物の戦士とは、強さ、そして愛とはなにか。戦争に勝つことが本当の強さなのか。そして、この物語の愛というのは好きだの嫌いだのそんな薄っぺらいものではありません。そこがまたいい。奥が深くて考えせられます。数回読み返してこそ読み取れるものが多いですし、こんなにも記憶に残る漫画は初めてです。終わりが見えないから長期戦覚悟で読みます。