ラベルド・タイトロープ・ノット 【電子限定特典付き】
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ラベルド・タイトロープ・ノット 【電子限定特典付き】

緋汰しっぷ

こじらせ系両片思い

ネタバレ
2017年8月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ こじらせ系両片思いが切ない作品です。
純粋な好意を示してくれた相手に対して、自分の持っている感情は
「泣かせて見たい」という薄暗い執着と被虐心だということを自覚してしまった時、
男同士だからとか好きじゃなかったからとかではなく、何より自分のことが怖くなって
榛臣を遠ざけてしまう夏生。

一方、振られた方の榛臣は色々な男と関係を持つようになってからも夏生を忘れられず、再会を期に夏生を誘い、それからというもの大人の建前と言い訳とで本心を隠して逢瀬を重ねていきます。思いを伝えず体から始まってしまった二人が心の内を言えるようになるまでのすれ違いがじれったく、お互いの心情を知っているだけに読者としては
「ううう、それは誤解なんだ・・・。」とか「気づけ・・・!」と歯噛みした場面が何度もありました。それだけに最後まで読んで、もらい泣きしてしまいました。

緋汰しっぷ先生は本作品が初コミック化ということですが、非常に話に説得力を持たせる感情表現豊かな絵が描ける方で、密かに今後応援していきたいと思います。
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