このレビューはネタバレを含みます▼
「みのりの手」からの〜スピンオフ作品「四代目大和辰之」からの〜スピンオフ作品である今作。
作者らしい期待を裏切らない突飛なストーリー展開で読み応えありです。そしてやはり作画力半端ない。
もうね、メインだったであろう作品の主人公である"みのり"の"み"の字も出て来ないw
寧ろ『四代目大和辰之』が本来のメイン作品ではなかろうか。
だがしかし。『四代目大和辰之』はコメディ色もそこそこありカジュアルな作風だったけれど、今作はシリアス系のガッツリ極道BL王道作品で今作をスピンオフ作品というには内容が濃過ぎる。スピンオフの域超えてます。
しかもこの作品、とーっても中途半端な終わり方したので、恐らく継続中の作品の様です。(自分がよくあるスピンオフ単発作品と思い込んでしまっていたのだが。)
内容は面白いので別に構いはしませんが、極道BL…に興醒めする自分には設定が好みではないです。
『四代目〜』はまだ設定が極道でもプロットがカジュアルラブコメだったので許容範囲で楽しめました。恐らく、極道BL好きな方には堪らんでしょう。
極道BLって、シリアスに描かれてあればあるほど非現実的なキャラ設定やストーリー展開が鼻についてしまい、リアリティを全く感じられない。
…いや、そもそもBLにそこまでリアリティを求めてはいないが、シリアスな作風のモノは無駄にリアリティの無さが浮き彫りになる感じがしてならない。
もうそれならいっそ極道系はコメディで描かれていた方が個人的にまだ受け入れられる。
極道という響きからイメージできる"汚れの漢気"的な極々一部の側面だけをクローズアップしまくっていて、その部分を極道という組織の全てを表現しているかの様な勢いで、ものすごくカッコ良く美談に描かれてある事に個人的に違和感を否めず心底興醒め…というかドン引きします。
(例えば今作からは外れますが、他の諸々の極道BL作品では男恋人(?)に一途なセクシーイケメンの若頭…とか…もう、なんか…アホかと。)
今回のこの作品は作者買いで、王道の極道BLにベリ子風味が加わっている為、極道BLが苦手な自分でもそこそこ楽しめました。
読み応えは十分にありますが、、特にベリ子さん推しではない方で極道BLが苦手な方にはあまりオススメはしません。