水の春
」のレビュー

水の春

黒沢要

表題作+関連作

2017年8月20日
初読み作家さんです。初コミックスなんですね。雰囲気がとても素敵です。透明感のある絵と、文学的な描写にぐっと引き込まれました。前半は高校生澄と四ノ宮のお話、後半は澄の父春原と担当編集者の基のお話と続きます。澄のお話は純粋で瑞々しく、父のお話はしっとりと優しく、どちらも心に響きました。

「水の春」
ある日、男が好きという噂のある四ノ宮に話しかけられた澄。目立つ四ノ宮とは一緒にいたくないと拒絶するけど、誠実な四ノ宮が気になって…。
「花の雨」
作家である澄の父春原と担当編集者基のお話。基に亡き妻の影を重ねる春原に想いをよせる基。
「春日和」2ページ
基と出会った日のことを語る澄と春原。
「六月来る」
澄と四ノ宮、大学生になりルームシェアしているお話。
「凌霄花」
澄が大学進学で家を出て三年、基と春原のある1日。このお話が一番好きです。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!