策士な王子は小国の歌姫に跪いて求婚する
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策士な王子は小国の歌姫に跪いて求婚する

七福さゆり/瀧順子

歌姫の血筋の薄幸ヒロイン

ネタバレ
2017年9月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 245ページでした。話のほぼ最初から最後まで、ヒーローがヒロインを守って愛して…という内容です。
話の最初は…、ヒロインが記憶も声も無くし塔に幽閉され虐げられている状態の所に、ヒーローが結婚の申し込みをしにやって来て、そのまま有無を言わさず(声が出ないのですが)ヒーローの国へ連れて行かれます。
可哀想なヒロインですが、ストーリーの序盤で早々に助け出されたので、泣くほどではありません(^-^;)。
そこからはもう、ほとんどラブラブの2人です。少しずつ声や記憶が戻ってくるヒロインですが、自分が歌姫だった事や両親の死など、辛い過去がフラッシュバッグして、常にどんよりと暗い影が漂っている感じなので…ラブストーリーというより『ヒーロー、早く幸せにしてあげて!』と思う作品です(笑)。
ラストでは、最初から分かりきってきた悪役をヒーローがやっと倒して無事にハッピーエンドです。
が、ヒーローの危機に歌ったヒロインの歌声に重大な秘密があって、そこが少しファンタジーになります。私はすんなりと違和感なく読めました。
ヒーローのキャラは“王子様”を絵に描いたような正義感あふれるタイプ。ヒロインは記憶を無くしてしまっているのに一途に愛情を注ぎます。この真っ直ぐで誠実なヒーローの純愛も素敵でした。
☆ー1は、歌姫と人魚姫をこじつけてるような気がしたから。わざわざ『人魚姫』を出してこなくてもよかったのでは?と思いますけどね(苦笑)
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